SNS型投資詐欺

配当金生活
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うまい話は、この世にありません

①SNS型投資詐欺が急増
 警察庁によると、SNSなどで知らないアカウントから届いた投資や副業などの「もうけ話」のメッセージをきっかけに、お金をだまし取られるSNS型投資詐欺が増加しており、2023年の被害額は、約277億9000万円(2271件)となっています。
 また、国民生活センターは、著名人をかたる金融商品・サービスに関する消費者トラブルの相談件数は、2023年度は1629件で、22年度の170件から約9.6倍に急増していると発表しています。

②中年層の被害割合が高い
 子供を装った電話で現金を用意させる「オレオレ詐欺」は、被害者の約8割を65歳以上が占めているのに対し、投資詐欺は、男性が50~60代、女性が40~50代が多く、40~50代が全体の5割を占めるなど、中年層が被害に遭っているのが特徴です。
 投資詐欺の被害者は、男性が56.9%で女性が43.1%てあり、男性の方がやや多いですが、男女で明らかな差があるとは言い切れず、被害額も男女で大きな差はないと言う事です。

③詐欺の手口
 実業家や経済アナリストなど、有名人の画像を無断で使って本人になりすまし、「収入の10倍を手に入れましょう」などと投資を持ちかけるフェイク広告が増えています。また、金融機関や投資会社をかたり、一般の「投資講座」や「投資教室」に見せかける事案もあります。
 騙そうとする相手への当初の接触手段は、SNSのダイレクトメッセージがほとんどですが、その後、約9割がLINEに移行してやり取りをし、被害につながっています。
 ダイレクトメッセージやLINEは、閉じた空間でのやり取りができ、やり取りによって相手との距離感が縮まりやすく、加害者側からも利用しやすいと言われています。

④うまい話は、この世にありません
 被害拡大の背景には、SNSの普及、新NISAなど投資への関心の高まり、ネットで容易に投資できる環境の整備などが影響していますが、そもそも騙される人は、広告の内容に興味を持っているため、詐欺グループにとっては騙しやすいのです。
 投資という名目上、送金はネットで完結することが多く、オレオレ詐欺のように、現金やキャッシュカードなどを、受け子が直接取りに行く必要がなく、摘発されにくいと言われています。
 甘い言葉で近寄ってくる詐欺に対し、より高いリテラシーを持って、自分自身の財産を守らなければならない時代が来ています。うまい話は、この世にありません。

⑤投資詐欺の注意ポイント
 警察庁は、
 ア 知らないアカウントから、もうけ話に関するメッセージが届いた。
 イ グループチャットに、勝手に招待された。
 ウ 投資に勧誘され、投資アプリのインストールをすすめられた。
 エ 投資に勧誘しているのは、無登録の事業者だった。
 オ 稼いだお金を引き出すのに、事前に説明のない手数料を要求された。
このような場面に遭遇した場合は、家族や友人、警察に相談するよう呼びかけています。