理解していない人は意外に多い

配当利回りは、配当金÷株価で計算すると思うのですが、保有株が多い人は、トータルの利回りを、どのように計算するのですか?

「ポートフォリオ全体の配当利回り」を見る事は、個別銘柄だけの利回りを見るのとは異なり、「資産全体の状態」を把握するために重要です。
ただ、ポートフォリオ全体の配当利回りの算出方法と、違いを理解している人は、意外と少ないかも知れません。
配当利回りは、「年間の配当額」を「現在の株価(評価額)」で割る人が多いと思います。 個別株の利回り同様で、間違いではないのですが、この計算は「現在価格の利回り」であり「資産収益性の健全度」、つまり現在の市場価値の判断をする時に使います。
例えば、年3.5%を目標としている場合、特定の銘柄が減配したり、株価が急騰して利回りが下がっても、全体で目標を維持できているかどうかが分かります。

もう一つの算出方法は、「年間の配当額」を「投資元本」で割ると言うもので、「取得価額ベースの利回り(YOC)」と言われます。
これは、「自分の投資がどれだけ成功しているか」が評価できます。つまり、「自分の過去の判断」を評価する指標になるのです。
わかりやすく言うと、自分が投じた資金に対し、現在どれだけの配当を生んでいるかと言うもので、長期保有して「増配(配当金アップ)」が進むと、数値は上がります。
ただ、数値が良くても「今の市場価格」を反映していないため、「今その株が割安かどうか」の判断には使えません。

では、個人投資家は「配当利回り」をどちらで計算するのが良いのですか?

「効率的な資産の組み換え」をチェックするのであれば、「現在価格」を重視するのが良いと思います。
しかし、「過去からどう成長したか」や、「目標達成の確認」をチェックする長期投資家は、「取得価格」を重視する人が多いと思います。
| 特徴 | 現在価格の利回り | 取得価格ベースの利回り |
| 分母 | 現在の株価 | 購入時の価格 |
| 評価対象 | 「今の市場での」投資効率 | 「自分の」投資効率 |
| 主な目的 | 今後保有を続けるかの判断 | 過去の投資判断の評価 |

