円安の対策は?

配当金生活
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政府の為替介入があっても静観する

 1ドルが162円台を記録するなど、円安が大きな話題となっています。なぜ、こんなに円安が加速しているのですか?

 円安の理由の一つに、日米の金利差があります。日本も、ようやく1%になったと話題になっていますが、アメリカは3.5%~3.75%で推移しています。
 投資家や企業は、少しでも多くの金利を得られる場所にお金を預けたいと考えるので、手持ちの円を売却し、利息を稼げる米ドルを買い、アメリカの国債などで運用します。
 「円を売ってドルを買う」という行動が絶え間なく続く事から、市場では常に円が余り、ドルが不足します。その結果、ドルの価値が上がり、円の価値が下がる現象が起こるのです。

 あと、円安の大きな要因の一つに新NISAがあります。日本人のオルカン・S&P500信仰は、最終的に「海外の会社の株」を買い付けます。日本の投資家が証券会社に「円」で支払ったお金は、運用会社によって「円を売って、ドルなどの外貨に換えて」から海外市場で買い付けられます。 この大量の「円売り・ドル買い」が円安を直接引き起こしているのです。
 しかも、新NISA口座の多くは「毎月自動で積み立てる」設定になっています。これにより、毎月数千億円規模の「円売り・外貨買い」が機械的・永続的に発生し続けるため、円高に戻りにくい構造を作っているのです。

高市政権は、日銀の利上げに消極的ですよね。

 トランプ大統領は、FRBに利下げを要求し、高市政権は、日銀の利上げに消極的です。
 トランプ大統領は、自分の実績として株式市場を重視しており、景気減速や企業業績の悪化につながる金利上昇を嫌うのです。
 高市政権も、金利が上がると企業の借入コストが増加し、設備投資や消費に悪影響を及ぼす恐れがあるため、慎重な姿勢を崩していないのです。

 高市政権は、円高に振れる事を嫌っているのですか?
 日本はエネルギーや食品を輸入に頼っているので、円安で、私たちの生活はもちろん、中小企業の経営も苦しくなっていると思います。それでも円高にするため、日銀の利上げや為替介入をしないのですか?

 急激な利上げは、日米金利差の縮小を招き、急激な円高を引き起こす可能性があります。円高は輸出企業の収益を圧迫する事から、実体経済への悪影響を警戒しているのです。
 当然、円安にもメリットはあり、輸出企業や海外旅行者の消費拡大により、業績が上がっている企業もあるのです。

 ちなみに、業績が上がっている企業とは、具体的にどういう業種ですか?

 輸出で業績が上がるのは、自動車メーカーです。海外でドルで売り上げた利益を、日本円に換算する際、円安なほど為替差益で利益が大きく膨らみます。
 また、電気機器や精密機器の業種は、海外売上高比率が7割〜8割を超える企業が多い事から、業績は好調です。
 それと、建設機械や産業用ロボットなどを扱う企業も、世界の工事現場や工場に機材を輸出している事から、好調です。
 また、旅行・観光・ホテル業が、インバウンド関係で好調です。

 と言う事は、自動車関係ではトヨタなど、電気関係ではソニー、パナソニック、キヤノンなど、建設機械ではコマツなど、インバウンドはJRや大手ホテルなど、円安で儲けているのは、大企業と言う事ですね。
 では、個人投資家が、政府による急な為替介入や、円高に振れた時、注意する事は何ですか?

 まず、為替介入は、短期の急激な変動を緩和する目的で行うものであり、介入によって、為替相場が大きく転換すると言う事はありません。
 短期トレードを行っている個人投資家は別として、長期継続している個人投資家は、為替介入による変動を気にする必要は、全くありません。
 そんな事より、オルカン・S&P信仰の人達に、円安の悪影響を語ってもらいたくはありません