金持ちシニアと貧乏シニア

配当金生活
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違いは何でしょうか

 日本は金持ち層と貧困層の2極化が顕著になっていると言われています。シニア世帯はもっと顕著になっているイメージがありますが、どうなんでしょうか?

 金融経済教育推進機構による金融資産保有額の調査(令和5年)によると、2人以上世帯の高齢者で、金融資産を保有していない人の割合は、60歳代及び70歳代ともに約20%、逆に3,000万円以上の保有者は、どちらも約20%で、2極化が顕著になっている事が分かります。
 ちなみに、中央値は60歳代が650万円、70歳代が800万円となっており、高齢者世帯の約半分が、「生活が苦しい」と回答しています。

金持ちシニアと貧乏シニアになる相違点は何ですか?

 ズバリ「年金額」の違いです。貧乏シニアは、「受け取る年金額が少ない」のです。老後の生活の収入源は年金のみという人が多いのですが、年金額が少ないと、老後の生活はかなり厳しいものになります。
 一方、金持ちシニアは、受け取る公的年金が多い上、更に「上乗せ年金」を充実させているのが特徴です。

 確かに年金は、会社員と個人事業主とで大きく違うと言われていますが、そんなに違いが出るのですか?

夫婦で年金を受け取る場合、
①夫婦共に厚生年金
②一方が厚生年金、一方が国民年金
③夫婦共に国民年金

のパターンが考えられます。
 厚労省によると、国民年金のみの平均月額は約5万6,000円で、国民年金と厚生年金の両方を受け取れる場合、平均月額は約14万5,000円となっています。
前記3パターンで30年間の夫婦の年金受給額を出すと、
①夫婦共に厚生年金  1億440万円
②一方が厚生年金、一方が国民年金 7,236万円
③夫婦共に国民年金  4,032万円

となります。 

 夫婦で必要最低限の生活費は23万円、ゆとりある生活費は38万円と言われており、これを30年間で計算すると、必要最低限の生活は8,280万円、ゆとりある生活は1億3,680万円必要になります。
 ですから、現在のシニア層に多い、夫が厚生年金、妻が専業主婦の場合、年金だけで必要最低限の生活をするには、1,044万円不足する事になり、ゆとりある生活は、「夢のまた夢」となります。

 ですから、高齢者の半数が「生活が苦しい」と感じるのですね。

 金持ちシニアの特徴は、「生活費の大半は年金でまかなえる」事なんです。生活費が年金でまかなえるとなれば、基本的には老後のために貯めた資金は減らないことになります。
 更に金持ちシニアは、「年金以外の収入がある、又は潤沢な老後資金がある」事なんです。

だから、投資などによる資産形成が大切なんですね。

 そのとおりで、年金受給額は、働く環境や家庭の事情によって、どうしようもありませんが、それを見据えて老後資金を貯める事は出来ると思います。
 公的年金以外に収入があれば、生活設計は大きく変わります。年金を受給しながら働いたり、投資による配当金が入ってくれば、家計の赤字を防いだり、レジャー費用にまわしたりする事ができ、金持ちシニアの仲間入りが出来ると思います。

シニアにとっては、支出を減らす事も大切ですね。

 貧乏シニアになる特徴は、老後の支出が多い事です。一番厳しいのが賃貸住宅の場合で、生涯、家賃を支払い続ける事は、毎月の支出を大きく増やす事になってしまいます。 いくら年金収入が多く、老後資金に余裕があっても、支出が多ければ一気に貧乏老後となります。
 人生100年時代です。このブログを読んでいる警察職員や個人投資家の方々には、手持ちの老後資金を減らす事なく、医療費や介護費用が必要になった時にも、安心して暮らせる金持ち老後になって貰いたいと思っています。