残念な元警察幹部

ドラゴンさんの警察同期生で、今でも働いている人はいますか?

正確な数は分かりませんが、約半数は働いています。この事は、同期で集まった時によく話題になります。 管理人がいた県警察では、巡査クラスから部長級まで、退職後の再就職を人事担当部署が紹介してくれます。
係長(警部補)以下は、警察での再任用が大半ですが、課長補佐(警部)以上になると、民間企業への再就職が多くなります。 当然の事ながら民間企業の給料は違うので、一般的には、階級が高い警察官(警視正→警視→警部→警部補)が、給料や待遇の良い企業に再就職します。

ただし、再就職の任期は5年間です。中には5年勤務せず、途中で退職する人もいます。 給料は良いのですが、待遇が良くない企業もあります。例えば、「○○損保」などは、車を貸与され、現職警察官や退職警察官の所へ行き、営業をさせられる所もあります。
何を隠そう、大幹部で退職した管理人の知人は、家まで来て、車両任意保険の変更加入を泣きついてきました。 その知人は、1年で退職しました。

再就職先が5年で満期であれば、60歳定年なら65歳までと言う事ですね。 しかしそれ以上働きたい人も多いと思うのですが、その場合はどうするのですか? まして途中で辞めた人は、年金もまだですよね。

警察の紹介による再就職は、5年で後任者に譲る事から、延長は認められません。ですから満期になれば、仕事は自分で探す事になります。 警察組織も、いつまでも退職後の世話まではしてくれません。
ただし、部長級(警視正)の退職者は、身分が国家公務員の扱いになるので、退職直後は、警察と利害関係にある企業に就職する事が禁止されており、一度警察の外郭団体(○○協会)などの「○○理事」のような役職で再就職し、退職後に一般企業に再々就職する事はあります。

公務員であれば、退職金と年金で何とか生活出来るかも知れませんが、親の介護などで、年金だけでは厳しい人は多いのではないですか?

そうですね。管理人の年代で、配当金等で生活しているのは稀であり、自分で働き口を探して働く事になります。
ただ管理人が感心しないのは、部長級や大規模警察署長で退職した「元大幹部」が、再就職先を満期になった後、「大手スーパーの警備担当」と称して「駐車場の整理やレジカートの回収」をしているのを見かけると、何だか悲しくなり、哀れみさえ感じてしまいます。

そう言えば私も、そのような話を聞いた事があります。

人生100年時代ですから、働く事はとても良い事であり、65歳以上のシニアは、4人に1人が働いています。 仕事に「良い悪い」や「上下」は無く、差別される事は無いと思いますが、「現職の時にあんなにエラそうに言ってた人が、警察幹部としてのプライドは無いのか」と思う事はあります。
管理人が知っている昔の大幹部は、退職後は子供の見守り活動や市の観光案内等のボランティア活動をして、地域に貢献したものです。
警察の大幹部で退職したのであれば、退職後も毅然とした生活を送って欲しいと思います。

やはり、警察の大幹部と言えども、再々就職先は苦労するのですね。

人材難で「売り手市場」と言われていますが、やはり70歳前のシニアにとっては、過去の経歴や保有する資格に関係なく、そんなに甘い仕事はありません。
ですから、将来を見据え、早い時期から資産形成をする事が大切なんですね。