円急落、今投資しますか?

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円安で株価は上がりますか?

2024年4月は、日本銀行が金融緩和の継続を示唆した後、円は対ドルで34年ぶりの安値まで下落しました。円安は株価に影響があると思うのですが、どうなんでしょうか?普通に考えると、輸出企業にメリットがあるように思うのですが。

 その通りですね。一般的に、円相場が想定より安くなると海外からの利益を日本に持ち帰って円換算した際、利益が膨らむ事から、自動車、電機、精密機器、機械などの輸出企業にとっては、収益が拡大します。
 逆に、輸入食糧、輸入家具、原料を輸入する紙・輸入木材を主力とする輸入企業にとっては、厳しくなります。 

それでは、今後も円安が進むと判断できれば、輸出企業に投資をすれば良いんですか?

 あくまで理論上の話としては、そう言う事ですね。また、米国株を買った場合は、株価が一定で更に円安傾向が続いた場合には、為替差益を得られる可能性があります。
 確かに、為替レートの変動は投資の成果に直接影響を及ぼす事から、「輸出企業株に今、投資をしよう」みたいなネット情報もありますが、株投資は、そう単純なものではありません。

 海外での売上比率が大きい企業は、円安になると売上が増えますが、海外ならどこでもいいわけではありません。米ドルに対しての円安がメリットになるのは、北米での売上比率が高い企業です。
 また、為替が1円、円安方向に動いたときの、営業利益など本業の利益への影響を「為替感応度」と言いますが、為替感応度は企業ごとに異なり、同じ業種の企業であっても、円安で利益がプラスとなる企業もあれば、マイナスとなる企業もあります。
 円安がプラスに働くかマイナスに働くかは、海外での売上増と、調達面などでのコスト増のバランスを見ておく必要があるのです。

ドラゴンさんは、この円急落時に株は購入しなかったのですか?

 実は、株投資をしている知人からは、「どこの銘柄を買ったら良い?」と言う質問を受けますが、管理人は「円安」を理由としての株投資は勧めていません。
 あえて言うと、円安効果で業績が伸びる見通しがありながら、業績予想の上方修正を発表していない企業は、上方修正をする前に購入するのが良いかも知れませんが、株価は思ったほど上がらないと思います。投資家は既に、「円安は織り込み済み」だからです。