投資家の現金比率

配当金生活
スポンサーリンク

銀行に預けるくらいなら、銀行株を買いましょう

①個人投資家の現金比率
 現金比率とは、資産のうち現金(預金)で保有している割合を言います。投資の世界では、株などのリスク資産と現預金の割合を、年齢と共に見直す事が重要だと言われています。 では、年齢に応じた投資額と預貯金の比率は、何が適切なのでしょうか。  

②適切と言われている現金比率
 適切と言われている現金比率は、評論家や金融関係サイトによって違いがありますが、だいたい下記の2パターンとなっています。
 ①120-年齢=投資比率  40歳=投資80:現金20   70歳=投資50:現金50 
 ②100-年齢=投資比率  40歳=投資60:現金40   70歳=投資30:現金70
では、1億円の金融資産がある場合、70歳のシニア投資家は、5,000万円から7,000万円の預貯金が適切なんでしょうか? 最後に説明します。 
 そもそも保有する資産に関係なく、年齢で比率を出す事に意味はありませんし、こんな馬鹿げた事を当たり前のように言う評論家やFPがいるから、日本はいつまでたっても家計の金融資産構成が50%以上となり、預貯金の総額が1,100兆円と増え続けるのです。

③銀行に預けるくらいなら、銀行株を買う
 これは管理人が後輩によく言う事ですが、ゼロ金利が解除になったと言っても、1年もの定期預金の金利は、良くて税引後0.5%程度であり、200万円預けても、税引1万円程度しかなりません。
 しかし、200万円でメガバンク株を新NISAで買えば、配当利回りは3%以上ありますので、6万円以上にはなります。
 管理人は、あおぞら銀行で少し失敗(あおぞら銀行の暴落はなぜ見抜けなかったのか)したので、知人にはメガバンクを勧めていますが、退職金を銀行に預けるくらいなら、銀行株を買って資産を増やして下さい。

④老後に現金は必要
 老後に現金は必要です。それは間違いありませんし、現金の多寡によって、老後の豊かさは大きく違ってきます。気軽に旅行にも行けますし、ある程度高級なレストランで食事も出来ますし、孫に気持ちよく小遣いを渡せます。
 では、老後はどれ位資産を持っていれば良いのでしようか。実は「DIE WITH ZERO」の著者は、退職後も快適な生活を送るためには、「年間支出額」 X 「余命年数」 X 「0.7」 という計算式を推奨しています。管理人は、「資産をゼロにして死ぬ」考えは持っていませんし、賛同もしませんが、この計算式は、少なくとも「120-年齢」みたいなものより納得は出来ます。 ただし、この計算式は現金比率を表すものではなく、「現金」の保有額でもありません。投資資産を含めた「老後に最低限用意すべき金融資産」と言う事です。
 この計算式では、定年退職者した60歳の人が、100歳まで年間400万円の生活をすれば、1億1,200万円必要となります。 先に70歳のシニア投資家の例を出しましたが、70歳の場合、最低限用意すべき金融資産は、100歳まで年間400万円の生活をするには8,400万円、年間300万円の生活では、6,300万円必要となります。 資産をゼロにして死ぬ事を推奨する人でこの額ですから、老後に金融資産が必要な事はよく分かると思います。
 現金比率に関しては、投資スタイルや個々の生活スタイルが違う事から何とも言えませんが、管理人は、必ずしも年齢とともに安全資産を高めていく必要はないと思っています。
 現金は、生活防衛費(1か月の生活費×6か月分)程度の額を常に用意していれば、問題ないと思います。