景気低迷時の銘柄

投資
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ディフェンシブ株を見分ける

2024年2月は、日経平均株価がバブル後最高値を更新し、史上最高値に迫っている反面、GDPは2期連続でマイナス成長となり、日本は景気後退に入ったという事がニュースになっています。なぜ景気後退時に株高なんですか?

確かに2023年10~12月のGDPは、物価上昇分を除いた実質で、前期比0.1%のマイナス、年率換算では0.4%のマイナスであり、個人消費と設備投資を中心に、内需が落ち込んだ結果となっています。

ではなぜ、日経株価は下がらないんですか?

株価は実質GDPではなく、名目GDPに影響されると言われているんだ。実は、物価変動の影響を受ける名目GDPは、年率換算では1.2%の増加と、2期ぶりのプラスだった。これは1年を通してみると、2023年の日本の名目GDPは、実額で591兆4820億円であり、前年比5.7%の増加となります。中国の2023年の名目成長率が4.6%だったので、中国より高い名目成長だったと言えるのです。ただし、この株高はいつまで続くかは分かりません。

景気が後退傾向にあるのなら、景気敏感株は注意が必要だと思うのですが、景気に影響を受けない業種や企業は、どのようなものですか?

景気に業績が左右されにくい銘柄は、「ディフェンシブ株」と言われています。生活必需品である食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信などの企業が代表的です。しかし、絶対に不況の影響を受けないというわけではないので、あくまで市場の影響を受けにくい銘柄だと考えておくことが大切です。

自分が保有している株や、これから購入しようとする銘柄は、先ほどの業種ではない企業も多いと思うのですが、何か判断材料はあるのですか?

ディフェンシブ株は、業種で判断するのが分かりやすいけど、「ベータ(β)値」を使っている投資家が多い。ベータ値とは、株価指数に対する、個別株価の感応度をいい、日経平均株価が1%動いたとき、個別株価が何%動くかを示すものです。例えば、ベータ値が1の銘柄は、日経平均が1%上昇すると1%上昇するというように、同じ値動きをします。ベータ値が2の銘柄は、日経平均が1%変動すると2%変動し、0.5の銘柄は0.5%変動します。ベータ値がマイナスの銘柄もあり、これは日経平均が下落すると、逆に上昇するといった関係の銘柄です。

よく分からないけど、ベータ値がどのような数値だとディフェンシブ株と言えるんですか?

ディフェンシブ株は、ベータ値が低くなる傾向にあります。勿論例外はありますが、ディフェンシブ株は0.5以下のものが多いです。ベータ値は、インターネットで無料で見られるサイトがいくつかあるので、気になる人は、一度チェックすると良いと思います。