金融所得が社会保険料に反映

配当金生活
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FIREしてる人は、とんでもない事になります

 新聞記事に、「医療保険等の保険料算定に、金融所得の反映を検討」とありましたが、どう言う事ですか?

 国が検討しているのは、国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療制度など、「社会保険料」の算定対象の範囲の変更です。
 現在の社会保険料の算定には、確定申告不要の特定口座(源泉徴収あり)の配当所得や譲渡所得は対象から除かれていますが、これらを対象に含めようというものです。

なぜ、金融所得を反映させるのですか?

 実は、金融所得を確定申告で申告している人は、現行の社会保険料の計算でも対象となっていますが、確定申告をしなければ対象となりません。
 同じ金融所得があっても、「確定申告をする・しない」によって社会保険料の負担額が異なるのは不公平との意見があり、国も検討をしていると言う事なんです。

 では、今年から始まった新NISAはどうなるんですか?政府は「貯蓄から投資」を訴えているのに、逆行していませんか?

 まず、新NISAは対象になりません。これは、参院財政金融委員会の質問事項にあり、厚労省は「NISA口座内の所得を対象とすることは考えていない」と答弁しています。
 しかし言い換えれば、「NISA口座以外は対象としますよ」と言う事であり、特定口座は対象になると言う事です。

いつから金融所得が反映されるのですか?

 まだ議論が始まったばかりなので、何とも言えません。厚労省は、2023年12月に社会保障関係の改革工程表の中で、「税制における確定申告の有無による保険料負担の不公平な取扱いを是正するため、どのように金融所得の情報を把握するかなどの課題も踏まえつつ、検討を行う。」と記載していますが、実施時期は明記されておらず、早くても2026年以降となります。

金融所得が反映されれば、配当金生活者の社会保険料は大きく増えますね。

 制度が見直された場合、保険料の負担が重くなります。特にシニア投資家は痛いです。
 年収が「現役並み(370万円以上)」となれば、医療費は70歳以上でも3割負担になり、入院や通院をした場合の「高額医療費の限度額」も年収に応じて高くなります。

 と言う事は、シニア投資家だけでなく、若くしてFIREした人にも影響が出ますね。

 その通りで、FIREして、配当所得を特定口座で運用し、所得ゼロとして国民健康保険料などを最低限度額でしか払ってない人は、とんでもない事になると思います。