入居審査で求められるもの

独身の女性警察職員は、だいたいマンションを購入するみたいなのですが、私の先輩も、ついに新築マンションを購入したんです。
先輩の話では、不動産業者から「高齢者は賃貸を借りられにくい」と言われて購入を決断したそうです。

確かに高齢夫婦が賃貸物件に住む場合、不動産会社によっては入居審査が厳しくなってしまうことがあります。
実は、妻の実家はアパートを保有していますが、高齢者の入居は断っています。 理由は、単身の場合は事故や孤独死の恐れがある事と、認知症によるトラブルの可能性があるからです。

地方のアパートでそのような状況なら、都会の賃貸マンションは、更に審査が厳しいのでしょうね。

管理人がお世話になった不動産業者によると、賃貸マンションに高齢者が入居を希望する場合、チェックするのは「健康面と金銭面」と言っていました。
今は元気でも、独居の高齢者は孤独死の可能性が高まる事と、収入源が年金だけの場合、家賃を払い続けられない可能性があるとの事でした。

金銭面は、特に厳しいのですね。

入居にあたり、収入面の審査は結構シビアで、妻の実家は年齢にかかわらず、入居希望者の年収と勤続年数などを記載してもらい、所得の証明として、源泉徴収票のコピー等を提出して貰っています。
マンションの入居審査で求められる年収は、だいたい家賃の35倍~40倍と言われています。 ただし、タワマンなどグレードの高い物件は「家賃の40倍以上の年収」が無いと、入居審査に落ちる可能性があると言われています。
実は、介護付き有料老人ホームも同じで、管理人の母が入居する際、妹が保証人になり、管理人が連帯保証人になったのですが、管理人の勤務先の名称、役職名、勤続年数、年収などを記載して、所得証明を求められました。

配当金生活で金融資産はあるけど、配当以外の年収が少ない人はどうなるのですか?

支払い能力の判断材料は、主に年収・雇用形態・勤続年数などですが、個人投資家の配当金生活者などは、預貯金の審査を受け、金融機関の残高証明書を提出する事になると思います。
残高証明書は、証券会社であれば、オンラインで申請する事が出来ると思いますが、仮に1億円の金融資産があっても、年収が低ければ落とされる可能性があると言われています。

内閣府の「高齢社会白書」によると、借家に住む65歳以上の単身主世帯の割合は、全体の3割程度であり、賃貸よりも持ち家に住んでいる高齢者が多いのが実情です。
また、家賃債務保証会社によると、審査の通過割合は、70代から急低下し、60代の半分以下の数値になる事から、高齢者が賃貸を借りる場合は、70歳になる前に審査を受けるのが良いと言われています。