成長投資枠は分散させすぎない
新NISAも2年目になりました。投資にあたり、何か注意する点はありますか?
成長投資枠については、「買い急がない」事と「銘柄を分散させすぎない」と言う事、今年から始める人は、「地方銀行に口座開設しない」と言うです。
成長投資枠の「買い急がない」と「分散させすぎない」を詳しく教えてください。
まず「買い急がない」は、新NISAは2年目も、1月から3月は「買い」が先行し、株価が高くなる傾向があります。 と言うのも、3月決算の企業が多くあり、3月末に配当金などの権利が確定するので、どうしても株価が上昇するのです。おまけに、株関係の雑誌やネットが「新NISAおすすめ銘柄」などと銘打って、購入を焚きつけるからです。
しかし、株価は権利落ち日以降に自然と下落しますし、年間を通して見ると、アメリカや中国の景気に大きく左右されますし、為替相場や日銀の経済政策にも大きく変動します。
1月から3月も、大きく下落する事もあります。ですから、3月の配当金を諦めてでも、高値の時に買い急がない事が重要かと思います。
では、「分散させすぎない」とはどう言う事ですか?しかし、株は「分散」が基本だと言われていますが、色々な銘柄に投資しないと言う事ですか?
確かに「分散」して投資する事は、株の基本です。「分散」は、投資先を分散したり、購入時期を分散する事により、リスクを抑えた資産運用が期待できます。
しかし、成長投資枠は年間240万円が限度ですので、投資先をあまり分散させると、大きな配当金が得られにくいのです。配当金目的の銘柄を買うのであれば、多くても年間3銘柄(1銘柄80万円×3)か2銘柄(1銘柄120万円×2)が良いかと思います。
ちなみに管理人は、原則1銘柄(240万円)としており、良い銘柄があれば、2銘柄にする事もあります。 お勧めする銘柄は、以前「シニアは手を出すと失敗する」で書きましたが、配当利回りが安定して高い業種(製鉄、銀行、商社)で、国内で一位、二位を争う企業が良いと思います。
では「地方銀行に口座開設しない」とはどう言う事ですか?
これは、今年の新年会における女性グループの話ですが、新NISAの話しになった時、今年から始めようという女性に対し、その友人が「簡単よ、○○銀行に言えば、担当者がすぐ来てくれるよ」と話していました。
以前「未婚の女性公務員に多い残念な事」で書きましたが、金融リテラシーがが低い人は「投資での失敗」をイヤがり、投資の必要性は理解するも、自分で判断して運用する事が怖いので、銀行員に任せてしまう人が多いのです。
私の友達も、○○銀行に任せていますよ。
地方銀行が悪いとは言いませんが、良いとは言えません。と言うのも地方銀行は、「株式の取引が出来ない」「取扱銘柄が少ない」「手数料が高い」など、ネット証券と比較するとデメリットが多すぎます。
確かに地方銀行であれば、NISA口座の開設は、銀行員が飛んできて、手取り足取りやってくれ、簡単に開設してくれますが、ネット証券は、自分がネットで開設する必要があります。
しかしNISA口座は1年に1回しか変更できない事から、口座開設後に後悔する事がないよう、ネット証券での口座開設にチャレンジしてもらいたいと思っています。