不動産関連の株は大丈夫でしょうか
3月に日銀がマイナス金利政策を解除して、金利を引き上げる事になりましたが、株価に影響は出ているのですか?
まず、金利と株価は「シーソー」のような関係にあります。一般的に、金利が上がると株価は下がり、金利が下がると株価は上がります。
金利が上がると銀行株が上がります。銀行の基本的な収益を簡単に言えば、預金の金利と住宅ローンのような貸出金利の差です。預金金利をあまり上げず、貸出し時の金利を上げれば収益が拡大し、株価は上がります。
逆に、住宅ローン等の金利が上がれば、住宅の販売が低調になり、不動産関係や住宅関係の株が下がります。
それでは、今後、不動産関係や住宅関係の株価は下がるという事ですか?
住宅ローンの金利が上がれば、その可能性が高くなります。住宅ローンは少し複雑ですが、大きく「変動金利型」と「固定金利型」に分かれます。現在は、変動金利が、固定金利より金利が低い事から、7割超の人が変動金利を選んでいます。
日銀のマイナス金利政策の解除により、長期金利は既に上昇傾向にあり、固定型は引き上げの方向にあるようです。一方、変動型の基準金利は、銀行が優良な企業に1年未満の短期で融資する時の「短期プライムレート」を参考に決められます。その短期プライムレートに影響を与えるのが、短期の市場金利になります。
主な銀行の短期プライムレートは、2009年1月以降変わっておらず、連動する変動金利も、ほとんど変動していません。今回の政策金利引き上げにより、金融機関が変動型の金利を引き上げるかどうか、今後注目される所です。
確かドラゴンさんは、不動産関係や住宅関係の株を持っていると思いますが、今後どうするつもりですか?
アメリカは、4月30日、5月1日に開催した「連邦公開市場委員会」において、金融政策の現状維持を表明した事から、金利の引き下げは、当面無いだろうと言われています。
アメリカの金利が下がらなければ、日銀は金利を上げにくいのです。いずれ国内の金利は上がると思いますが、当面は無いと思われます。
ですから、少なくとも2024年中は、不動産関係の好調は続き、株価は上昇すると見込んでいる事から、現在の所は保有し続けています。