株価暴落時の対処

配当金生活
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投資家の力量が試される

①円安・株高の崩壊
 2024年8月に入り、日米金融政策が逆方向に動いている事を受け、円高進行が株安を後押ししている状況となっています。評論家によれば、「円安・株高バブルの崩壊」とまで言う人もいますし、更にこうした傾向に輪を掛けているいるのが、米国の株価下落です。
 7月のアメリカ雇用統計によると、失業率が4.3%と4か月連続の上昇し、時間当たり賃金は、前月比+0.2%で事前予想を下回って3年ぶりの低水準と言われ、景気減速を示唆するものとなっています。
 また、アメリカの金融市場は、9月の米連邦公開市場委員会で、FRBが通常の0.25%ではなく0.5%の利下げを実施するとの見方もあり、ドル安・円高を後押ししていると言われています。

②ECFに惑わされない
 ECF(Extreme Case Formulation)とは、「極端な事例による構成」と言われ、「社会事象の理論に基づく説明において、極端な事例をあげて一般化する」話法です。例えば、「テレワークが当たり前の働き方になり、 東京離れが進み、タワマンが暴落する」などです。
 株価が大きく下落すれば、自称経済評論家が、必ずネット記事として「○○崩壊」とか「やってはいけない○○投資」などと記事にします。
 こうした話は、ネットだけではなく、新聞やテレビでの報道でもよく見られますが、個別事例が全体を表しているとは限らないことに、十分な注意が必要です。
 特に注意して貰いたいのは、今年から新NISAで投資を始めた初心者です。株式相場は、上がる時だけではなく、当然下がる時もあります。上がった時にどうこうするのではなく、下がった時にどう対処するかが、重要なポイントとなります。
 ECFではありませんが、コロナ暴落の時、Amazonは約16%下落しましたが、その後約2倍になっていますし、トヨタ自動車も、ひと月の間に20%以上も下落しましたが、そこから7割上昇しています。
 投資資金に余裕がない初心投資家は、「慌てて売らない」と言う事が重要ですが、「暴落時に売らない」という強いメンタルがないなら、残念ながら投資家には向いていませんので、市場から退場したほうがいいと思います。

③中堅投資家はどうすべきか
 管理人も含め、中堅投資家は「購入予定銘柄」があると思いますし、まさに、今が買い時だと思っています。以前「落ちるナイフ、つかみますか?」で書きましたが、株は、下落して底についた時に買うのが理想ですが、そのタイミングは誰にも分かりません。
 しかし、長期的に持ち続ける覚悟さえあれば、急いでつかむ必要はありませんが、チャンスだと思って見極める事が大事です。
 株価が暴落時は、「投資資金があれば購入する。なければ忍耐強く待つ」のが基本ですが、投資資金はないけれど、配当金目的で優良株を購入したい場合は、株主優待目的で保有している株で、含み益が出ている銘柄があれば、売却して優良株を購入する方法もあります。
 株価が下がっている時に売却するのは良くないですが、それを売ってでも、新規購入する株を安く購入するメリットがあると判断できれば、悪くはないと思います。
 しかし、間違っても防衛資金や生活費に手を付けたり、信用取引に走る事はお勧めしません。