早期退職とFIREは違います
①公務員の定年延長
公務員は、令和4年度から令和13年の約10年間で、2年毎に1歳ずつ定年を引き上げていき、最終的に65歳定年となりました。しかし、60歳以降は給与が7割となり、管理職は非管理職としての勤務となり、60歳以降であれば、定年前であっても退職事由を「定年」にできる事から、管理人が知る警察の管理職は、全員定年延長せず、令和6年3月末に退職しました。
②FIREの年齢
一般的にFIREする年齢は、40代から50代のイメージがありますが、特に決まりはありません。2021年4月に施行された改正「高年齢者雇用安定法」では、企業に70歳まで就業機会を延長する「努力義務」が課されるようになり、「70歳定年」の時代が近づいてきました。そうなれば、50代後半や60代前半でのFIREが多くなるかも知れません。
③早期退職とFIREは違う
FIREも早期退職も、定年前にリタイヤする事は同じですが、退職の理由と退職後の資産運用に違いがあります。「早期退職」は、仕事で貯めた貯蓄や遺産相続などで、一生暮らすのに困らない資産が築けた事からリタイアし、蓄財を少しずつ切り崩しながら生活していくのに対し、「FIRE」は、若いうちに働いて投資元本を蓄財し、「運用益で生活できる」目途が立った事からリタイアします。ですから「早期退職」は、期間が経つほど資産が目減りしていきますが、「FIRE」は、資産運用などの収益で生活の基盤が築けるため、金融資産の減少が少なく、老後の生活資金に困りません。
④FIREするなら50代から
管理人は、これまで「FIREの罠を見極める」などで書いていますが、FIREはお勧めしていません。年収が1200万以上で貯蓄があり、余裕を持って投資ができていれば、FIREは可能かもしれませんが、年収500万~600万前後の公務員や会社員では、ハードルが高いと思います。ただし、50代で金融資産が1億近くある場合は、基本的な生活資金を蓄えた資産で運用し、旅行や趣味のゆとりに使う資金は、パートやアルバイトなどで賄う、いわゆる「プチFIRE」とか「サイドFIRE」と呼ばれるスタイルでのリタイヤは、有りかと思います。