シニア富裕層はオルカンを買わない

配当金生活
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シニアに「長期・分散」は必要ない

 中国がレアアース関連の輸出規制強化を発表し、アメリカ経済に打撃となっている事が話題となっています。アメリカ株やオルカン、S&P500に投資している日本人は多いと思うのですが、ドラゴンさんはどう考えていますか?

 現在は日本株にしか投資していない管理人には、あまり関係ない事ですが、今後「脱ドル」が世界規模で加速すると言われており、これまで好調であったアメリカ株や、オルカン、S&P500は厳しくなると言われています。
 詳細は、若手投資家の「宮脇さき」さんの近著「世界の新富裕層はなぜオルカン・S&P500を買わないのか」に書かれていますので、興味がある方は参考にしてください。

「脱ドル」とはどう言う事ですか?

 脱ドル化とは、国際取引や中央銀行の外貨準備において、米ドルへの依存を減らし、他の通貨の利用や金の保有を増やす動きを言います。
 国際決済銀行の2024年統計によれば、世界の外貨準備の58%はドル建てであり、為替取引におけるドルのシェアも約80%と圧倒的です。
 しかし、ロシアによるウクライナ侵攻以降、中露を中心にドルへの依存から脱却したいとの強い動きがあり、BRICSにおいては、現地通貨や新たな決済手段の利用拡大について、具体的な取り組みを進めようとしています。

 しかし、オルカンやS&P500の指数は上昇し、高いリターンが得られており、恩恵を受けている日本人投資家は多いと思うのですが。

 2023年、2024年と素晴らしい実績ですが、これが今後も続くとは言えませんし、同じように上昇すると思い込むのは、危険かなと思っています。 そもそも、オルカンやS&P500は、過大評価されていると言う専門家もいますが、あと4~5年すれば分かると思います。

 ドラゴンさんがオルカンやS&P500に積み立てしない理由はどうしてですか?

 インデックス投資は、仮に下落傾向が数年続いても、その後回復する可能性が高い事から、長期保有を推奨するのです。確かに、投資の基本は「長期・積立・分散」と言われていますが、65歳以上のシニア投資家は、こだわる必要はないと考えていますし、事実、管理人は全くこだわっていません。
 オルカンもS&P500も、米国の大手IT企業に上位銘柄が集中している傾向があり、事実、2025年4月のトランプ関税の影響を大きく受けて下落しており、少なくともシニア投資家に勧めることは出来ません。
 シニア投資家に必要なのは、80歳を目途に「資産をキープする」事であり、特にシニア富裕層であれば、「投資の出口戦略」を考える事だと思います。

投資の出口戦略とはどう言う事ですか?

 投資の出口戦略は、「積み立てた資産を最終的にどのように取り崩し、取り崩し後もどのように運用を続けるのか」などを計画する事です。
 保有資産や家庭の環境などで違いはありますが、
 ①運用資産を徐々に(又は全て)売却して現金化する。
 ②運用資金と生活資金に分け、生活資金から取り崩す。
 ③配当金は再投資せず、運用を続ける
などがあると思います。
 また、取り崩しの方法も、毎年の引き出し額を一定にする「定額取り崩し」と、毎年の資産残高の一定割合(例えば4%)を引き出す「定率取り崩し」があります。

ドラゴンさんは、どのようにするのですか?

 当面は、配当金を再投資せず、年齢と共に徐々に保有株を売却していく予定です。