含み益は絵に描いた餅か?

投資
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投資家は利益確定をどうするのか

①利益確定(利確)は、投資スタイルによって違う
 デイトレーダーは、その日のうちに勝負しますから省略するとして、スイングトレーダーは利確の判断が難しいです。「利食い千人力」という言葉が投資の世界にあります。これは、含み益が出たら「もっと上がってから売ろう」と欲を出さず、「さっと売却して利益を得るのが賢明である」と言う相場格言で、投資では利食いが大切である事を説いたものです。しかし長期投資家は、利確をあまり重要視していません。特に配当金生活者にとっては、利確すれば配当金が入ってこなくなります。

②含み益は絵に描いた餅か?
 含み益は、証券口座内での評価額である事から、手元の現金は一切増えていません。含み益は、株を売却して初めて「実現益」となる事から、「含み益は絵に描いた餅」とか「含み益は幻」と言われます。確かにFIREを目指す一部の投資家には、含み益の多寡で一喜一憂する人もいますが、本当に配当金で生活している投資家は、日々の株価や含み益はあまり気にしていません。なぜなら、絵に描いた餅から小判が出てくる事をよく知っているからです。

③長期投資家は利確を行わない
 スイングトレーダーが「利益確定」にこだわるのは当然と言えば当然ですが、長期個人投資家に利確は必要ないと思います。機関投資家であれば、決算の都合上、利確する必要も出てきますが、個人投資家に決算は関係ありません。まして配当金生活者にとっては、「利確」の概念は存在しません。確かに、限られた資金で運用する事から、株の入替えは当然ありますし、含み益が出ている銘柄を売却する場合もあります。また、まとまった資金が必要な時は、株を売却して現金化する事も出てきます。しかしそれは利益を確定する事が目的ではありません。現金欲しさに、意味もなく高い税金を払って投資口座から含み益を利確して、手元に現金を置く必要はないと考えます。