レイトリタイヤの薦め
①リタイヤ貧乏
リタイア貧乏とは、定年退職後に収入が支出を下回り、貯蓄を切り崩しながら生活することです。リタイア貧乏になる理由は、現役時代に貯めた貯蓄などの金融資産が少ないからです。 年金を受給しても現役時代より収入が減るのは仕方ないので、定年退職後は、完全リタイヤせずに時短でも良いので働く必要があります。
また、現役時代と同様の支出を繰り返せば、貯蓄は短期間で減っていきます。旅行や車、贅沢な外食などの支出を抑える必要があります。
②シニア世帯の収支実態
総務省の「家計調査年報」2022年版によると、夫婦ともに65歳以上の無職世帯 の場合、1か月の可処分所得の平均値214,426円に対し、消費支出の平均値は236,696円となっており、毎月22,270円のマイナスになっています。ちなみに1か月の可処分所得から年収を計算すると、約340万円程度かと思います。
しかし、この支出金額は低すぎると思っています。生活保険文化センターは、老後にゆとりある生活を送るためには、月37万円(年444万円)程度必要であると試算しています。ちなみに、管理人方の2024年の家族口座からの支出額は、年間約416万円であり、月平均35万円弱となります。支出が多い月は73万円、最も少ない月は23万円でした。
ただこの支出は、管理人や妻個人の口座からの支出は含まれていませんので、例えば管理人の飲み会や趣味への出費、妻は友人とのランチ代など、個人の趣味や付き合い、株式投資などの支出は含まれていません。
管理人方の家族口座への入金額、つまり可処分所得は、年間約639万円であり、月平均約53万円でした。入金が多かった月は93万円であり、少ない月は23万円でした。 この収入も、管理人の株関係からの入金は含まれていませんので、管理人方の可処分所得(年収ではない)は、1,000万円を超えます。
③財布を分ける
個人投資家にとって大切な事は、生活資金と投資資金を混同しないという事です。特にシニア投資家にとって、リタイヤ後は年金が主な生活資金になり、投資は、配当金などで運用する事になります。
日経による「個人投資家調査(2023年)」によると、配当金の受取額は、20万円未満が約41%と最も多かったのですが、年100万円以上を受け取る投資家も5人に一人の割合となっており、中には「生活費は配当金と株主優待でほぼカバーできている」と言う人もいます。 しかし、仮に配当金で生活費をカバーできたとしても、財布は分けた方が良いと思っています。
④レイトリタイヤ
FIREすれば、働く必要はありませんが、管理人はアルバイト程度でも働く「レイトリタイヤ」をお勧めします。知人の超富裕層も、70歳を超えていますが、現職時代の知識を生かして時給5,000円のアルバイトを週3日程度しています。
管理人からすれば、羨ましい待遇でのアルバイトですが、やはり現職時代の知識や経歴、人望があれば、自然と仕事が回ってくるものです。 シニア投資家の人も、できる限り完全リタイヤするのを遅らせて、老後の生活を楽しみながら、気に入った仕事があれば、小銭を稼ぐ気持ちで働く事をお勧めします。