ネット投稿に騙されてはいけません

先月、地元警察署の署長以下幹部との懇親会があり、管理人も出席しました。 驚いた事に、現職幹部からFIREについての相談があり、よく話を聞くと、夫婦共働きで、夫婦共にFIREに関心があり、憧れているとの事でした。

警察署の幹部であれば、少なくとも警視や警部ですよね。 警察幹部として将来が嘱望されているのに、仕事に何か不満があるのでしょうか?

まさに、その事を聞きました。管理人も経験がありますが、警察署の課長ともなれば、事件・事故での呼び出しは当たり前で、家庭は二の次になってしまいます。
ただ、超過勤務が多い分、手当もしっかり出ますので、給与面での不満は無いかと思います。

「ワークライフバランス」と言っても、警察署の幹部は、部下には配慮するけど、自分の事は諦めてますよね。

平成生まれの警察官は、「仕事より家庭」と言う考えが強く、警察署勤務が長くなれば、イヤになってきます。ですから組織としては、数年警察署の課長や副署長を経験すれば、本部勤務に戻す事が多いのです。
しかし、自分が希望する部署へ異動できるのは、ほんの一握りであり、苦汁を舐める事が多いのが、現実だと思います。

それで、FIREを相談してきた人は、人事異動が原因なんですか?

それもありますが、幹部になると将来が見えてくるのです。「このまま、この階級でいれば数年後はこのポスト、昇任すればあのポストで退職」みたいな事が見えてくるのです。
それで金融資産が1億円近く貯まれば、FIREして第2の人生をやり直そうという気持ちになるのだと思います。

それで、どのようなアドバイスをしたのですか?

まず、「FIREはやめておきなさい」と諭しました。
FIREしてSNSに投稿している人の多くは、自分が優位であることを誇る内容が目立ちます。 投稿内容の多くは、経済的にも時間的にも余裕があり、いかにも羨ましがられる存在のように見え、「いいね」がつくのです。
管理人は、そのような投稿を見ると、「自慢か?」と不快に思っています。

確かに、FIREしてマウントを取ってる感の投稿が多いです。

警察官が、いくら共働きとは言え、「FIRE」を目指すためには、ケチケチ生活への努力が必要です。
よく、「40代で1億円貯めました。」みたいな投稿がありますが、管理人は「貴重な30代、40代を節約貯金なんかで過ごしてもったいない」と思います。
我慢して老後のように慎ましい生活をして、お金を節約するために家と警察署の往復だけ、お金をかけないよう狭く浅い経験しかせず、それで実際に老後になったときに、何が待っているの?と言う事です。

なかなか厳しいご指摘です。

相談してきた若い幹部には、「人事異動は、組織の都合と時の運」、「今が楽しめない人は、老後も楽しめないよ。それより、家族を大阪万博にでも連れて行ったらどう?」とアドバイスしておきました。
相談してきた幹部が、FIREするかどうかは分かりませんが、「先輩のような老後を過ごしたいです。」と言ってました。