中国関連株は買い?

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日中対立をどう見るか

日中対立が激化していますが、日本株への影響はどうですか?

 日本株は、日中の対立とアメリカの動向という、2つの大きな要因から影響を受けます。それは、中国への依存度が高い事と、アメリカ経済が世界に与える影響力が大きい事から、日本の株式市場にとっては、中国とアメリカの動向は、とても重要なのです。 

中国との対立が更に大きくなれば、影響を受けるのは観光ですか?

 観光もありますが、一般的には、工作機械メーカーなど、中国と取引の深い企業や、百貨店・小売業などのインバウンド関連銘柄は、業績悪化の懸念から、株価が下落する傾向があります。

 過去にも、中国と対立したと思いますが、今回の対立をどのように見ていますか?

 2012年に尖閣諸島の関係で、日中関係は悪化しました。中国全土で大規模な反日デモや暴動が発生し、日本車の不買運動などで、日本からの輸送用機器の輸出は半減するなど、日中関係は1年以上最悪の状況が続きました。 

 しかし現在は、若年層失業率が2割弱に達するなど、中国の経済・社会状況は当時より不安定であり、反日政策を強化すれば、反政府・反共産政権の運動に波及する恐れもある事から、警戒しているとも言われています。
 また、過去の経験から、日本企業は生産や調達を分散し、中国への依存度を下げており、中国の景況感が日本企業の業績に与える影響は、徐々に薄まってきているとも言われています。

では、今回の対立は「前回ほどではない」と予想しているのですね。

 中国経済は、若者失業率の深刻化だけではなく、不動産不況、内需の低迷、地方政府の債務問題、外資の撤退など、複合的な要因で不安定化している事から、外資企業の撤退が相次ぐような事態は避けたいはずであり、対日関係より、自国経済や社会の安定化を優先すると見られており、中国関連株への影響は少ないのではないかと思っています。

では、中国関連株が下落すれば「買い」ですね。

 そのように判断しているアナリストや個人投資家は多いと思います。ただ、緊張が緩んだように見えても、再び激化するリスクがある事から、例え中国関連株が下落しても、急いだ押し目買いは、避けた方が良いと思います。