FRBと日経株価

配当金生活
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影響はありますか?

 先日、アメリカのFRBは「利下げを見送り、政策金利を据え置くことを決定した」と発表しました。 また日銀も追加利上げついて、「先行きの見通しが変わる可能性があり、適切な時期を示すのは難しい」と発表していました。  
 FRBの金利政策は、日本の株価に影響しますか?

 アメリカの金利政策は、日本経済に大きな影響を与えます。 FRB(米連邦準備制度理事会)は、アメリカの中央銀行制度における最高意思決定機関で、利上げや利下げなどを決定します。
 FRBのパウエル議長は記者会見で、「トランプ政権の関税措置によってインフレ率や失業率の上昇リスクが高まるのは確実」と指摘して、政策金利を据え置きました。

 政策金利とは、中央銀行が設定する短期金利の事で、金融機関の預金金利や貸出金利などに影響を与えます。
 中央銀行は、経済情勢に応じて政策金利を調整し、インフレ(物価上昇)の兆しがあれば、利上げをして投資や消費の加熱を冷まし、逆に景気への刺激が必要になれば、利下げをして企業や個人がお金を借りやすくします。
 ですから、金利と株価はシーソーのような関係にあり、金利が上がると株価は下がり、金利が下がると株価は上がります。

 トランプ大統領は、金利を下げて景気を良くしたいのですか? それならFRBが金利を据え置いた理由は何ですか?

 トランプ大統領が金利を下げたい理由は、「為替」です。アメリカで利下げが続くと、資金がアメリカ金融市場から流出し、他通貨建ての資産に移って「ドル安」が進行します。
 トランプ政権は、「ドル高が貿易赤字の壁」と考えており、高関税政策など、貿易赤字の削減に力を入れているのです。
 しかしFRBは、「高関税政策が、インフレ率や失業率の上昇、経済成長の鈍化につながる可能性があり、利下げを急ぐ必要は無い」として、利下げを見送りました。

ドラゴンさんは、今後の日経株価の推移をどう見てますか?

 日米における高関税の取引において、「為替」が除外された事と、FRBが金利を据え置いた事で、「個人投資家は一安心」だと思っています。
 と言うのも、今回FRBが金利を下げれば、トランプ大統領は「FRBは金利を下げたのだから、日銀も金利を上げろ」と日本に圧力をかけ易くなり、日本の株価は下落すると見ていました。
 現在のところ、トランプ関税の先行きは不透明ですが、ニューヨーク・ダウも日経平均株価も底堅く推移しています。
 アメリカの経済成長の鈍化が心配されていますが、消費者物価指数の上昇率や失業率などの指標も悪く無いと思われますので、6月の参院選挙までは、この調子で堅調に推移して貰いたいと思っています。