DINKs夫婦の生活レベル

　結論を言うと、このままでは資産は貯まりませんね。
　共働き(ダブルインカム)家庭は、片働きの家庭より収入が多く、貯蓄ができると思われますが、お金が貯まらないと悩んでいる家庭が多いのです。特に君の同僚のように、子供を持たないDINKs(ダブルインカム・ノーキッズ)夫婦に多いと言われています。

　普通に考えるとその通りですね。最近は、女性の社会進出や価値観の多様化など、あえて「子供は作らない」夫婦も多く、「子供にかかる費用を、お互いの趣味や投資などの資産形成に回し、夫婦の時間を充実させる」と言う選択をしています。
　管理人は、悪い選択だとは思いません。ただ、注意する点は、夫婦共にマネーリテラシーを持ち、老後の生活まで見据える事が大切です。
　厚労省の「国民生活基礎調査の概況」によると、2022年の夫婦のみの世帯数が1,333万人であり、1986年の540万1,000人より倍以上多くなっています。　ただこの調査結果は、子供を望んでいるが、結果的に夫婦のみの世帯も含まれるため、意図的にDINKsを選択しているとは限りません。それでも夫婦のみ世帯が増加している事は間違いありません。

　君の同僚のように、DINKs夫婦でお金が貯まらない理由は、「共働きだから少しくらい贅沢しても大丈夫」とか「若い内に十分生活をエンジョイする」と言うように、お互いが生活レベルを上げ、資産管理が甘くなっているのです。
　以前書いた「パワーカップル」で、夫婦共に年収が700万円以上あれば、「人生勝ち組」みたいな感覚になって、変なプライドや見栄を張り、収入以上の支出をしてしまうのです。

　そうだと良いのですが、これが難しいのです。極端な話、タワマンのような高級住宅に住んでいた夫婦が、古いアパートに引っ越せますか？　ベンツに乗っていた人が、中古の軽四に乗り換えられますか？
　一度上がってしまった生活レベルを落とすには、夫婦共が変な見栄とプライドを捨てる覚悟がないと、出来ないと思っています。

　恥ずかしい話ですが、管理人の子供夫婦がそうなのです。子供夫婦はDINKsではありませんが、結婚相手の両親が超富裕層で、毎年110万円ずつ親から財産を分与してもらい、結婚を機に庭付きの広々一軒家を新築してもらって、ハイブリッドの新車を買ってもらい、旅行や高級志向の買い物もして、何不自由なく暮らしているのですが、最近、子供夫婦にあまり貯金がない事が分かったのです。
　双方の両親(片方は管理人夫婦)の少し贅沢な生活に憧れ、真似た生活をした所があったのです。　子供夫婦の老後は、相手両親の資産があるので全く心配ないのですが、孫が贅沢な考えを持つと困る事から、この年末に厳しく叱ってやりました。
　ダブルインカム夫婦やDINKsで貯蓄があまりない人は、自分達が考え方を変えるか、痛い目に遭わない限り、生活レベルを落として資産形成する事が難しいのです。
　さて、管理人のバカ子供夫婦も変わる事が出来るかどうか、心配になっています。