エンジェル投資

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「エンジェル投資」と言う言葉を聞いたのですが、どのような投資ですか?

 「エンジェル投資」とは、創業したスタートアップ企業に資金を出資し、出資先の企業が成長した時、配当・株式で受け取る投資です。
 現在では、資本金が1円以上あれば会社を設立することは可能ですが、実際に起業する場合、オフィス費用や人件費など、多くの資金が必要になります。 しかし、会社を設立して間がない頃は実績や信用が無く、金融機関から融資を受けたくても、断られるケースがほとんどなのです。
 そこで、自己資金ではどうにもならない起業家に対して出資を行い、資金不足を解消してあげようと言うのが、「エンジェル投資」なのです。そして、エンジェル投資を行う投資家を「エンジェル投資家」と言います。
 実はGoogleやYahoo!、Appleなどの大企業も、創業当初はエンジェル投資による資金提供を受けています。

 スタートアップ企業にとっては、まさに天使のような存在だから「エンジェル投資」と呼ばれてるんですね。
 しかし、個人投資家がスタートアップ企業に投資するメリットはあるんですか?

 メリットは二つあります。 一つは投資した企業が成功した際のリターンが大きいと言う事です。つまり「一攫千金が狙える」と言う事です。
 二つ目は、「税制優遇がある」と言う事です。 日本はスタートアップ企業が少ない事から、政府もベンチャー企業育成を推進するため、エンジェル投資を行った際には、総所得からの控除や株式譲渡益から控除できる制度を作っています。 そしてこの制度を「エンジェル税制」と呼んでいます。

 でも、スタートアップした企業が、全て成功するとは限らないですよね。そうなれば、エンジェル投資した金額は、戻ってこないのですか?

 エンジェル投資は、スタートアップ企業が成長した時に株式を売却したり配当を得たりするのが目的なので、出資した企業が倒産してしまうと出資金は失われます。
 スタートアップ企業の生存率は、5年後で15%、20年後は1%にも満たない事から、エンジェル投資の成功率はかなり低いと言われています。
 ただ、投資の成功率は高くないものの、スタートアップ企業の株は安価で購入できる場合があり、少額から投資ができるメリットがあります。 株式投資のように継続的な利益は得にくいですが、出資した企業が成長すればハイリターンを期待できるのが、大きな魅力と言われています。
 例えば、FacebookやGoogleの場合、創業初期に100万円を出資していれば、現在の株式の価値は1,000倍以上になっていますので、10億円になって返ってくると言う事です。

「エンジェル税制」は、株式譲渡益も控除されるのですか?

 「エンジェル税制」の仕組みは少し複雑ですが、簡単に言うと、エンジェル税制適用の企業に投資した年は、総所得金額からの控除(優遇措置A)か、株式譲渡益からの控除(優遇措置B)ができる仕組みがあります。
 どちらの優遇措置も、投資対象企業の要件が規定されている事から、例えば、友人が新たに起業した会社に投資しても、必ずしも「エンジェル税制」が適用されるとは限らないのです。

 結構、複雑でリスクも大きいので、一般の個人投資家にはハードルが高いですね。 ちなみに、エンジェル投資を行うためには、どうすればよいのですか?

 投資先となる企業を見つける必要がありますが、投資先企業を知る方法としては、知人の紹介や企業イベントへの参加、起業家との直接コンタクトなどが考えられますが、最近多いのが、「株式型クラウドファンディング」の活用です。 
 株式投資型クラウドファンディングを介して投資する場合は、10万円程度の少額から投資出来るのが良いと言われています。ただ、投資家登録をする必要があるので、ホームページなどで確認してください。登録に料金は要らないと思いますが、審査は意外と厳しいみたいです。

 ちなみに、ドラゴンさんはエンジェル投資をしているのですか?

 株式投資型クラウドファンディングに投資家登録はしています。 しかし、エンジェル税制が対象となる企業がなかなか見つからず、これまで投資はしていません。
 ただ、今年は株式の譲渡益が数百万円あるので、情熱のある経営者が率いる企業が見つかれば、寄付感覚で応援しようかと思っています。
 エンジェル投資は、初心者や資産形成中の投資家には無理ですが、配当金生活で余裕のある投資家は、投資より寄付感覚でスタートアップ企業を応援するのも良いかも知れません。